とんとん ぱんぱん
とんとん ぱんぱん
今日も、丹波布を織っています。
家の周りに塀があるからか、とても静か・・。
集中していると自分がどこかに
飛んでいってしまう。
ふっと、我に返り 外を見ると
梅の花の蕾が膨らんできてる。
「春だなぁ~」
春の空気を感じる。
さざんかも冬の最後かと精一杯咲いてる。
春の匂い・春の光
とても気分転換になる。
また、織り始めると 突然
パァン パタパタ
ワァ! 小鳥が窓にぶつかってきた!
大小の小鳥が、遊びにやってくる。
今、機織りをしながら自然を感じている。
今、機織りをしながら自然を感じている。
花木や小鳥と話が出来たらいいのになぁ~・・。
ワァ!人影が・・・。
ニコニコと隣の93歳になるおじいさんが立っている(笑)
「外仕事していたら、懐かしい音がしてなぁ~、
織っとんなんのか~、見せてぇ~なぁ」
「どうぞどうぞ」
窓を開けると、懐かしそうに
「この音、 トントン パンパン ええ音やな~」
温かい人、私は心の中で呟く。
この日は、一足早い春日和ののどかさを味わった
一日だった。
この日は、一足早い春日和ののどかさを味わった
一日だった。
以前からよく思う事がある。
この辺りには、糸紡ぎや機織りをされていた人が
沢山あった。
が、残念な事にみんな他界され、最早その作業を
見る事も聞く事も出来ない。
当時(江戸の末期から明治初期)の丹波布
(当時佐治木綿)は分業で作られ産業として成り立ち、
色んな方の交流があった。
当時の人達は、とても自然を大切にし、自然を敬って
いたのではないか。
そして人の心も純粋で暖かかった・・・。
そんな人達が力を合わせて作り上げた丹波布
(佐治木綿)は、だからこそ民藝の主唱者柳宗悦先生
の目に止まったのでは無かったろうか。
そしてその人々はお互いの繋がりをとても
大切になさっていた・・・。
そんな当時の様子を作業をしながら感じる。