『 日々の暮らしの中で 』
もちろん「日々の暮らし」と言っても、私の場合は丹波布を織ることの周辺で、
ということになるのですが、そんな暮らしの中で
なんとなく自問自答していることがあります。
それを私の独り言として箇条書きしてみます。
①
誰かに聞いた「人間にとって一番の財産は人間関係」という言葉。
私もその通りだと思う。
でもそれは、何か打算的に無理矢理作り上げる人間関係では無く、
自然発生するものでなくて
は ならないと思う。
②
いつの場合も一番良い「方法」は正攻法。
奇抜なことを考えたりしないで、
地味でも黙々と正攻 法で歩み続ける。
それが最善でさらに最も近道。
私は織りを続けながらそれを思う。
③
「和布と手作り」という季刊誌が、ネット検索の結果、
私の工房「丹の布」を紹介記事として書いて下さった。
ああやっぱり自分から無理に売り込んだりしなくても、
誰かがちゃんと見てくれているのだと思う。
④
それはちょっと誇張しすぎじゃないですか?
それってちょっと嘘が混じってません?
とそんな風に思ってしまうことを平気で喋っている人がいます。
残念ながら丹波布の世界でです。
私はとても真似が出来ませんが、
真似が出来ない私で良かったと思う。
⑤
映画「恐竜の詩」で丹波布に関するシーンが結構あるのだそうです。
回り回って、それら全てのシーンは、「丹の布」が舞台ということになりました。
そして、その中で女優さん達が着る丹波布の着物は三着とも私の作ったもの。
選んで下さった監督さんやスタッフさんに感謝です。
⑥
過日、都会で民芸店を営み、
とても素晴らしい民芸品を扱っておられる店主が、
わざわざ私を訪ねて下さった。
民藝の世界で名のある某作家さんの紹介で。
色んなお話の中で「腑に落ちる事がたくさんあった」と仰って下さいました。
これまで持っておられた丹波布に関する疑問点に
上手く答えられたかも知れません。
展示会の事を申し出て下さったのも嬉しい話です。
丹波布に関わる日々の暮らしの中で、
私は人間修行させて貰っているのだと思うことがあります。
この一年ばかりは「正攻法こそ最善の道」を噛みしめる毎日だったかも知れません。
それが①~⑥までの独り言のような私の思いに繋がります。
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