2015/02/24

私の拘りとオーガニックコットン

 
 

3月頃から棉作りの準備をします。

畑を肥やす肥料は、一切化学肥料は

使用せず、腐葉土や自家製肥料、

草木を燃やした灰などを畑に撒き、

定期的に何度も耕運機で耕し土の中に

空気を入れます。

毎年、毎年、せっせと棉作りに励んでいます。


なぜ、肥料作りからに拘るかというと、

オーガニックコットンに拘っているからです。

化学肥料を使ったり、虫よけ殺虫剤を使用

したりすると、確かに沢山の綿が収穫できますが、

無農薬で育てた綿はとても柔らかく

手触りがいいのです。

柔らかい綿の糸は、優しい布になります。

大量生産が出来ませんが、私が手仕事に

拘る理由です。

肌の弱い方やオーガニックに拘っている方、

自分だけの布を望まれる方に、

この綿で糸を紡ぎ、自然の色素を色付け、

手織り布を楽しんで頂きたいと考えています。



 昨年、8月までは順調にすくすくと育って

いましたが、8月の豪雨で棉の

成長は止まりました。
 




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実りも少なく、収穫も期待出来ずがっかりです。



しかし、昨年から棉作りを志願して下さった方が

あり、ご自宅で作って頂き、

私も定期的にお手伝いに行ってました。

暖かい地域だった為か

なんと見事に沢山実りました。



棉作りを通じ新たな人との繋がりができ、

共に収穫に喜び合えた事も

また収穫のひとつだったかもしれません。



自然の中に身を置き、流れに身を任せ

時間と共に環境を作る。

余計な手をかけず、見守る事も大切だと

棉を育てる度に教えられます。


 
11月中に弾けていない棉の実を収穫します。
 
後は、暖かい部屋で弾けさせます。


綿に付いている枯れ葉やごみを丁寧に

取ります。
 
 
 
棉作りの周辺で私は些細な事にも拘り
 
を持ちます。
 
 なぜなら折角織り上がった布の美しさが
 
折角の「自然の恵み」に背いているのじゃないかと
 
悔いを抱くからです。
 
私は些細な事に拘らなければなりません。
 
 
 
これからも、毎年棉を作り、自然の有難さを
 
感じながら、丹波布の織りを心がけたいと
 
思っています。