2015/12/25

丹波布注文・・・悩んでそして感謝して

 
 
注文を戴けるというのはとても有り難い事ですが、

考えてみたら注文の仕事をこなしていくだけで、

ほとんど手元に作品の残らなのが悩みと言えば悩みです。

工房と同時にギャラリーも開設しているのですから、

いつお客さんがお見えになっても

各種自信を持ってお勧めできる作品が無ければ、

と思っているのですが、在るのは縫製を頼んでおいて

出来上がってきた小物類かもしくはメンバーさんの委託作品で、

私のものがほとんどありません(汗)。



12月に入ってギャラリーを閉めているのですが、

今やっている仕事は本来なら年内に納品しなければならない暖簾。



丹波市内の人なら誰でも知っているようなお店の玄関に掛かるモノです。


そしてそれと平行して、



漸く整経を終えた糸は

11月の展示会に頂いた注文のテーブルセンターやランチョンマットになるもの。

詰まり閉館中にしている仕事も、

3月再オープンの時にギャラリーから姿を消しているのです(汗)。

有り難い話でもあり贅沢な悩みでもありますが、

悩みはやっぱり悩みです。

猫の手も借りたいという言葉がありますが、

ウチの飼い猫「ジジ」は、もちろんその手を貸してくれる事はありません(笑)。

挙げ句の果てに昨日、忘れていた注文を思い起こされてしまいました(汗)。




それは11月の展示会に来て下さった

兵庫民芸協会の会長笹倉徹さん(木工作家)からの依頼だったのです。

展示会の際、私のテーブルセンターを褒めて下さったのですが、

それは既に売約済みとなっていました。

そして「また同じモノを織る予定です」と私が答えたら、

笹倉さんが「では楽しみに待っています」と、

そんなやりとりだったのですが、まさかそれが注文だったとは(汗)。

展示会を主催して下さった西楽寺の和尚さんと20年来の友人という事で、

ご夫婦で展示会に顔を出して下さり、

それだけで嬉しく、そしてお褒めの言葉は社交辞令という事もあるだろうから、

割引して受け止めなきゃと考えていたのですが、

なんとご注文頂いていたようなんです(汗)。


『注文』

モノを作る者にとって、それは嬉しい響きの言葉のはずですが、

なかなか現実は随分と私にプレッシャーを掛けてくる

悩ましい響きを持っています(汗)。



多分今年最後になるはずのブログです。

贅沢な悩みと思いつつ、

お世話になった皆さんやお買い上げ頂いた皆さんへ

感謝の意を込めてのアップです。




良い年をお迎え下さい。 

2015/12/03

丹の布・・・冬季休業のお知らせ

 

 
 
 
12月から2月いっぱい、工房&ギャラリーを閉館致します。
 
ただ事前に電話を頂ければいつでもオープンしますので
 
ご遠慮なくお申し出下さい。
 
この期間は、3月に開催予定の某フェアに向けて糸を
 
紡ぎ・染色・織りに専念致します。
 
フェアのご案内は来年に致しますので、お楽しみに
 
お待ち頂ければ幸いです。
 
連絡先 
 
工房  0795-88-0850
 
携帯  090-3271-8407
 


2015/11/21

「工夫と試み・・・日々の美」表具と丹波布展示会・・・<確かな実感>

 
 
漸く展示会『工夫と試み・・・日々の美』が終わって、
 
残務整理なども一段落つきました。
 
今回の展示会は基本的に全て和尚さんのアイディアで始まり、
 
そして大成功と呼んで良い結果となりました。
 
和尚さんは今回の展示会を『西楽寺文化顕彰事業』と
 
位置づけられていますが、随分以前にも「八頂山人遺墨展」や「達磨大観」、
 
そして最近ではクラシックコンサート「お寺でピアソラ」を連続開催するなど、
 
地域社会於けるお寺の役割を模索するイベントを
 
色々開催されております。
 
 
 
そして今回感心したことは、その事に対して檀家の人達が
 
随分好意的に接しておられたことです。
 
積極的に作品を購入して下さったことは言うまでも無く、
 
開催中にお友達を連れて再度おいで下さる方や、
 
食事の差し入れをして下さった方もありました。
 
今年「ひょうごの匠」に認定された表具師・太田君とのコラボ作品用に、
 
和尚さんの親しくされている川本上人の『書』や八木先生の『CG作品』が
 
数十点無償提供され、それを活かすべく織った布や、
 
コラボ作品が随分高く評価されたのは嬉しいことです。
 
表具師の太田君は、展示会直前の三日間は徹夜で作業を続けて、
 
実は展示会当日は意識も朦朧としていたようです。
 
彼が言うには最後は「和尚さんに恥をかかせてはいけない」
 
という事だけを頼りに頑張り続けたのだそうです。
 
彼のお母さんも夜遅くまで仕事を手伝って下さったそうです。
 
だからでしょうか、打ち上げの席では何を思いだしたのか
 
突然泣き出してしまうというハプニングもありました。
 
和尚さんの関係で来場下さった兵庫民芸協会会長・木工作家の笹倉徹さんが
 
「近いウチに工房にお邪魔します」と仰って下さったのも嬉しい反応でした。
 
作品が足りなくなって、売却済みの作品を見ての追加注文も随分頂きました。
 
12月から2月いっぱいギャラリーを閉館している間に、
 
それらの仕事をこなしていかなければ成りません。
 
展示会の後、和尚さんがご自身のブログで書かれていた
 
『人間にとって最も確かな「財産」は「人間関係である」』事を、
 
私もまた改めて噛み締めながら、
 
追加注文頂いたお仕事を「丹(まごころ)」こめて、
 
丹念に仕上げていきたいと考えています。
 
ご来場下さった皆さんに心より御礼を申し上げます。
 
有り難う御座いました。
 
 
- 展示会の様子 -
 

山門に掲げられた川本上人筆の垂れ幕「工夫と試み」

 
 
 
 
硯屏風湾曲ミニ屏風。
 
 
 
 
完売した数珠入れとテーブルセンター・ランチョンマット。
 
 
 
 
今回出展の着物は二枚。
 
 
 
 
案外?人気のあった川本上人の円相、
二点あったそれは取り合いになりました(^_^;
 
 
 
 
太田君のワークショップも大人気。
 
 








2015/09/04

丹の布・・・馴染んでいく丹波布

 
 
 
 
今年の4月だったか、ご注文頂いていた
 
小銭入れを神戸のSサンに送った。
 
過日Sさん宅でのホームコンサートにお邪魔して、
 
毎日使っていると仰る小銭入れを拝見。
 
 
 
旅立った我が子に久しぶりに出会ったような気分。
 
そして、子供だ子供だと思っていた我が子が、
 
家を出て思いの外成長しているのに驚くのと同じような驚き。
 
つまり完成した段階で私の手を離れていった小銭入れが、
 
毎日使って頂いているお陰で、思いの外しなやかで
 
使いやすい小銭入れに成長していました。


 
紡績糸は、糸になった状態が頂点で、あとは徐々に劣化するものです。
 
しかし手紡ぎの糸は、糸になった状態が必ずしも頂点では無いので、
 
使われているうちにドンドン使い手に馴染んで
 
成長していくという面があります。
 
その現実を、自分の手がけた小品で確認できる
 
というのも「物づくり」の喜びかも知れません。
 
今は承っている注文の品を作る作業に並行して、
 
11月の展示会(11月14日~16日 於柏原・西楽寺)に向けて、
 
主催者の柏原・西楽寺ご住職の意向に添えるような
 
布作成(糸紡ぎ・染め・織り)に邁進中です。
 


2015/06/13

脇役にもなる丹波布

 
 
 
七月の第一週と第二週に開催予定の『敷物フェア』のDMを思案中です。
 
サブタイトルは「たかが敷物 されど敷物」にしました。
 
小はコースターから大は全長90センチのテーブルセンター。
 
テーブルセンターは60センチ・70センチ・80センチの物も有り、
 
他にはランチョンマットなど、敷物中心のフェアです。
 
 
コースターは飲み物を乗せるだけでは無く
 
小さな一輪挿しの花瓶敷きなどとして活用していただければというのが私の願いです。
 
そんな敷物の、活用だとか役割を考えていると、布にも主役を務める布と
 
脇役を務める布があるのかな?などという事をボンヤリ考えます。
 
 
だったら、役者さんも、主役も脇役も上手くこなせる人が名優と言われるのだろうから、
 
布もまたそのどちらにも活かされる物を!と云う事を
 
考えたら良いのだろうかなどと思いながら、今は糸計算の段階。
 
『敷物フェアー』は、個性豊かな脇役さんのお祭りというコンセプトにしようかな?

2015/05/13

丹波布・糸紡ぎ・・私の紡ぎ分け

 
 
 
 
誰かから聞いた記憶では『糸紡ぎ三年 織り三日』
 
という言葉ですが、言葉の語呂から言えば
 
『紡ぎ三年 織り三日』じゃないかと思います。
 
もちろん説明の必要は無いと思いますが、
 
織物の最も基本となる『糸紡ぎ』は、
 
それ程に難しい!し大切な作業なんだと云う事です。
 
 
初めて機織りをするところを見られる人は、
 
みんな織りの作業を『大変ですねぇ~』
 
とおっしゃって下さいますが、
 
実は機織りそのものは『織り』の最終作業ですから、
 
デザインした物がいよいよ形になっていくという楽しみの方が
 
大きいのです(細かく神経を使う作業には違いないのですけどね)。
 
それに比べれば、織りの最初の作業である『糸紡ぎ』は、
 
或る意味では楽しみも無く、
 
その上、目利きの眼を決してごまかすことの出来ない作業ですから、
 
大変さもついて回ります。


 

 
糸紡ぎの中身(紡ぎ分け)については、
 
じんき(棒状に巻いた綿)の巻き加減(強弱)に加えて、
 
糸を紡ぎ出す際の指先の感触
 
(糸の当たり具合・指先に伝わってくる振動など)
 
と糸車の回転具合など、とても適切な言葉が見つからない
 
超感覚の世界です。
 
 


だから一番肝心な部分は、教えることも教えられることも
 
出来ない世界なのです。
 
それこそ俗に言う盗まなければならない世界です。
 
しかし、用途目的とそれに見合った糸が紡げた際は、
 
作品に見事にそれが反映され、
 
そしてその上、展示会などでは
 
目利きの人に嬉しい反応をして戴けます。
 
それは、手仕事をしている者だけが
 
味わえる『醍醐味』と言っても構わないのかも知れません。
 
ただ単に綺麗な物でも無く、ただ単に目を引くデザインでも無く、
 
手仕事ならではの暖かみを求めて下さる人がある限り、
 
太さや強さそして均一性などで紡績糸に負けない糸の、
 
用途に合った紡ぎ分けを出来なければ!と云うのが、
 
私の糸紡ぎに関する考え方です。




 
 
過日知人のお孫さんが糸紡ぎ体験をして、
 
手にビッショリ汗をかいていたのを微笑ましく思いました。





2015/04/11

マスコミ・口コミ・人の繋がり

 
 

 
 
ようやくプチリニューアル期間が終わった4月4日。
 
思いがけず神戸新聞さんの取材を受けました(掲載は4月5日)。
 
今回は新しく赴任された記者さんで、前任者に負けず劣らずの好青年♪
 
プチリニューアルの趣旨やその目指すものを丁寧に質問して下さり、
 
『 丹の布』の広報活動に協力して貰うような結果に
 
なったのが有り難いこ とです。
 
 
 
考えてみれば昨年、工房『丹の布』を開設して以降、
 
神戸新聞さん・丹波新聞さん、そしてサンテレビさん等々の
 
マスメディアが複数回取材し て下さり、そのお陰で嬉しいことに
 
来訪者が増え続けています。
 
更にその人達が口コミで情報発信して下さるなどの事が続き、
 
早くホームヘ ゚ージを作らなきゃと思いつつ実現できていない私なのに、
 
ヒョッとした ら自前のホームページを持つ以上の情報発信が
 
出来ているのかも?と思える 昨今です。
 
 
 
 
 
今日はプチリニューアルの際、友達7人を連れてご来場して下さった
 
TamuraGYMーフィットネスボクシングジムの会長田村さんが
 
紹介して下 さった某老 婦人からご注文を受けていた
 
バレッタ各種をお届けしました。
 
プチリニューアル期間中にもお買い上げ戴き、
 
今回も予定数以上にお買 い上げ戴きました。
 
また昨日はYoukoさんが、私の名前まで入れた
 
お地蔵さんの絵を届けて 下さいました。
 
 
マスコミ・口コミ・人の繋がりに感謝です。

2015/04/03

額装された丹波布

 
 
昨年11月の展示会でご購入戴いた
 
テーブルクロスがKさんの手で額装されていました。
 
驚き! 自分の織ったものですが
 
改めてしげしげ見入ってしまいました。
 
こんな扱い方があったのだと驚きです。
 
そしてこんな風に或る意味で鑑賞の対象にされてしまうと、
 
自分の仕事に一切の妥協が許されないことを
 
つくづく感じてしまうものです。
 
間違っても「目飛び」などあってはなりません。
 
 
額装して下さったKさんは、知る人ぞ知る目利きで、
 
訪問した際も素晴らしい所蔵品の数々を拝見しました。
 
そんなKさんですから、糸の紡ぎ具合も染色のことも、
 
とても厳しい見方をされます。
 
このテーブルクロスは整経の際に
 
随分と試行錯誤を繰り返したモノだけに、
 
この扱いがとても有り難かったのですが、
 
それだけにどの部分を取ってみても問題が無かったか?
 
と冷や汗をかく思いで見直してみました。
 
 
ただの普段着にしていたぼろ裂に近いものに
 
『美』を発見された柳宗悦先生と同じように、
 
一切の既成概念にとらわれず、織物を観て、
 
そして思いがけない活用方法を決める人が
 
世の中にはあるのですね。
 
なんだか嬉しかったり焦る気持ちがあったり
 
身の引き締まるものがあったりで、
 
自分の織物に勉強させられた気持です。
 
 
このまま自分の信念に従って
 
妥協を許さない仕事をしていかなければ!と
 
あらためて思った事をブログで報告?です。
 
 
 
 
写真はガラス面の反射で上手く撮れていません。あしからず。

2015/03/31

丹の布~プチ・リニューアルオープン顛末記

 
12月14日から3月5日迄のほぼ3ヶ月間、
 
工房&ギャラリーを休業してのプチリニューアル。
 
 
私には随分と勇気の要ることでしたが、
 
それなのに更に当初の予定より大がかりに
 
模様替えをしたため、オープンぎりぎりまで
 
てんてこ舞いの毎日でした。
 
大工さんとの折衝、建具屋さんとの打ち合わせ、
 
或いはインテリア業者との相談などに加えて、
 
滋賀県在住の陶芸家河井一喜さん宅へは
 
二度足を運び・・・・・等々です。
 
 
私の疲れはピークとなって、1月半ばから右目左目
 
なた右目そして左目とモノモライが暴れ出して、
 
眼帯なしでは人前に顔を出せないほどの腫れが
 
続きました。
 
子供の頃からモノモライの出来やすい私でしたが、
 
それでもこの時期は余程免疫力が落ちていたのだと
 
思います。
 
 
 
どうにかオープンに間に合って全てが終了したのですが、
 
それだけに今度はオープンしてからの、
 
神経がすり減らされるような週末。
 
私の今は嵐が通り過ぎたような感覚です。
 
因みに予定に唯一間に合わなかったのは
 
2台目の機(はた)でした。
 
 
搬入がオープン2日目にずれ込みました。
 
 
3月6日から3末日までに、100人近い人が
 
来場下さいました。
 
 
年齢層は30代から70代。
 
昨年6月にオープンしてから、丹波新聞・神戸新聞・
 
サンテレビなどで繰り返し取り上げて戴いたのが
 
徐々に浸透してきたのか「前からい一度来てみたかった」
 
と仰る人が少なくありませんでた。
 
そしてその多くが、いわゆる冷やかしではなく
 
丹波布製品や陶器をご購入下さいました。
 
又第1週目に来た人が知人を連れて再度顔を出して下さったり、
 
来て下さった方から教えて貰ったのだと言って足を
 
伸ばしてくれた人が有ったり、本当に有り難いことばかりです。
 
今回のプチリニューアルは、来場して下さる人が
 
増えれば増えた分、私は刺激を貰いヒントを戴き、
 
次の仕事に対する励みとなるのだという事を、
 
しみじみ味あわさせて戴く期間でもありました。
 
そんな来場者に加えて、私の仕事に陰となり日向となって
 
協力して下さる全ての人に応えるべく、
 
私は益々精進しなければと考えています。
 
 
 
 
 
 
掲載写真は、同じ青垣町だからと7人の
 
仲間で来て下さった30代の男性陣の一人Fさんが、
 
即日Facebookでご紹介下さったものです。
 
皆さんに感謝感謝!ありがとうを心からお伝え致します。

2015/03/01

丹の布~「暮しの贅沢」をお届け

 
 
 
昨年6月に、不安満載で「丹の布」をオープンしました。
 
しかしその後、テレビの取材や新聞取材を受ける度に、
 
訪問者のみならず仕事に協力して下さる人までが
 
増えてまいりました。
 
 
丹波の中でも一番雪が多い青垣、年末年始は
 
さすがに来訪者も激減するだろうと思い、
 
その間作品作りに集中すべく、約3ヶ月間の
 
お休みを戴きました。
 
 
そしてオープン以降の、友人や協力者は言うまでもなく、
 
おいで戴いた訪問者のアドヴァイスなど思い起こしながら、
 
思い切ってプチリニューアルを致しました。
 
 
 
いよいよ3月6日、プチリニューアルオープン致します。
 
 
 

 
そして今回のプチリニューアルに併せて、
 
民藝運動の先駆け・河井寛次郎系譜の人・河井一喜さん
 
(河井寛次郎さん・河井武一さんに師事された河井久さんご子息)の
 
陶芸作品を常設展示させて頂く事になりました。
 
 
 
その一部をオープンにさきがけてご紹介致します。
 
因みに兵庫県内に河井一喜さんの作品を
 
常時展示しているお店はありません。
 
関西圏では京都に2店舗あるだけです。
 
 
 
 
湯呑み(写真)
 
しのぎ(作品の表面を削り取って模様にする技法)に
 
色の変化を楽しめる飽きの来ない素敵なお湯呑み。
 
仲の良いカップル向きです(*^-^*)
 
 
 
 
 
飯碗(写真)
 
洗練された色使い、使い勝手の良さ、
 
夫婦円満の食卓に向いてますよ(*^-^*)
 
 
 
 
 
 
マグカップ(写真)
 
このマグカップでスープを戴く朝。
 
一日を素敵に始めましょう(*^-^*)
 
コーンポタージュなんかがとても似合いそうです。
 
 
 
 
 
四方壺(写真)
 
河井寛次郎を偲ばせる四方壺、季節の野花を
 
楽しめそうです。
 
 
 
 

小鉢2種類(写真)
 
しのぎと練り込みの小鉢、お料理の盛り付けを
 
楽しんで下さい。
 
 
 
 
 
ミニ一輪挿し(写真)
 
愛おしささえ感じる小さな一輪挿し達。
 
 
 
 
 
コーヒーカップ(写真)
 
豊かなコーヒータイムを演出できますね。
 
「お相手が欲しい」・・・と、コーヒーカップの声です(*^-^*)
 
 
 
 
 
 
スリップウェアの平皿(写真)
 
気品が漂っています。
 
私なら白身の魚の薄作り?です。
 
勿論お酒も要りますね(*^-^*)
 
 
 
 
或る人に紹介されて、滋賀県の猿子田窯にお邪魔した際、
 
約束の時間、家の外に出て待って下さっていた河井一喜さん、
 
一見してすぐその人だと分かる作品そのままの雰囲気を
 
持つ人でした。
 
 
短大で染色を学んだ私は色に対する拘りがあります。
 
河井さんの色合いは、私が織物で求めている色に
 
共通したものがあると一人で思っています。
 
そのせいか、ギャラリー内に展示して何の違和感も
 
ありません。
 
 
河井さんの作品に刺激を受けながら、
 
織の仕事を継続できる、そんな幸せが今回の
 
プチリニューアルの副産物かもしれません。
 
一人でも多くの人に、良いモノに囲まれた
 
「暮しの贅沢」をお届けしたいと思っています。
 
 
 
 

 
 
 
 


2015/02/24

私の拘りとオーガニックコットン

 
 

3月頃から棉作りの準備をします。

畑を肥やす肥料は、一切化学肥料は

使用せず、腐葉土や自家製肥料、

草木を燃やした灰などを畑に撒き、

定期的に何度も耕運機で耕し土の中に

空気を入れます。

毎年、毎年、せっせと棉作りに励んでいます。


なぜ、肥料作りからに拘るかというと、

オーガニックコットンに拘っているからです。

化学肥料を使ったり、虫よけ殺虫剤を使用

したりすると、確かに沢山の綿が収穫できますが、

無農薬で育てた綿はとても柔らかく

手触りがいいのです。

柔らかい綿の糸は、優しい布になります。

大量生産が出来ませんが、私が手仕事に

拘る理由です。

肌の弱い方やオーガニックに拘っている方、

自分だけの布を望まれる方に、

この綿で糸を紡ぎ、自然の色素を色付け、

手織り布を楽しんで頂きたいと考えています。



 昨年、8月までは順調にすくすくと育って

いましたが、8月の豪雨で棉の

成長は止まりました。
 




0




実りも少なく、収穫も期待出来ずがっかりです。



しかし、昨年から棉作りを志願して下さった方が

あり、ご自宅で作って頂き、

私も定期的にお手伝いに行ってました。

暖かい地域だった為か

なんと見事に沢山実りました。



棉作りを通じ新たな人との繋がりができ、

共に収穫に喜び合えた事も

また収穫のひとつだったかもしれません。



自然の中に身を置き、流れに身を任せ

時間と共に環境を作る。

余計な手をかけず、見守る事も大切だと

棉を育てる度に教えられます。


 
11月中に弾けていない棉の実を収穫します。
 
後は、暖かい部屋で弾けさせます。


綿に付いている枯れ葉やごみを丁寧に

取ります。
 
 
 
棉作りの周辺で私は些細な事にも拘り
 
を持ちます。
 
 なぜなら折角織り上がった布の美しさが
 
折角の「自然の恵み」に背いているのじゃないかと
 
悔いを抱くからです。
 
私は些細な事に拘らなければなりません。
 
 
 
これからも、毎年棉を作り、自然の有難さを
 
感じながら、丹波布の織りを心がけたいと
 
思っています。