2017/10/30

丹波布に導かれて来丹

 
 
・ ・ ・ 嬉しい出来事 ・ ・ ・
 
 
 
 
 
 
工房&ギャラリーと名乗っているいじょうは、

お客さんに来て貰えるのは嬉しいことです。

ただ今年の春以降、

私は大きな方針を立ててギャラリーの品揃えに力を注がなくしています。

仕事の効率があまりに悪くなり、

大きな方針が進んでいかなくなるからです。

だからこれまで年に二回開催していたフェアも休眠、

ある意味での充電期間のような状態です。

ギャラリーとしてはささやかな知名度が更に心細くなるばかりかも知れません。

でもやっぱり土日はいつお客さんにおいで頂いても良いようにとは心がけています。

今日久しぶりにお客さんがありました。

なんと遠く千葉からおいでの60代のご夫婦でした。

そして決して安くないストールと名刺入れをご購入頂き、

更に帯の注文まで頂きました。



前に書いた大きな方針を進めていく為には、

また、お待たせしているお客様もあるなかで、

軽々しくお約束が出来ないので「それなら結構です」

と言われるかも知れないと思いつつ

「三年ばかりお待ち頂けますか?」と答えたら、

なんと「何年でも待ちますよ」と。



どうして千葉からわざわざ・・・と、その理由を尋ねたら、

どうしても丹波布の本場で本物の丹波布に接して、

そして是非コレクションしたかったのだそうです。

たまたまお子さんが海外に出かけられているので、

この時しか無いねと夫婦で話し合い、

そして今日の来丹になったのだそうです。



もちろん最初に丹波布伝承館に顔を出し、

そこで得られた情報であちこち訪ね歩き、

最後の訪問が『丹の布』になったということでした。

そして「やっと出会えた」と仰って頂き、

僅かな品揃えの中からご購入、ご注文まで頂きました。







私は、全国にはまだ間違いなく「丹波布ファン」がおいでになって、

そしてその人は機会を得て遠く足を伸ばして下さり、

気に入ったものと出会えたときは、価格に頓着無く即ご購入下さる・・・と、

そんな事を心強く思わせて頂きました。


目立たなくても良い。


とにかく自分の信じる本物志向を貫く。

そのスタイルをこれからも続ければ良いのだと、

そんな嬉しい感想を持てる出来事でした。