2018/09/18

丹波布の大切な仕事

 
 
 
 
 
 
 
茶綿を紡いで分かったことがいくつかあります。

いくつかでは無く、いくつも!かも知れません。



 
和綿は繊維が短いので、
 
現在丹波布で多く使われることはありませんが、
 
和綿には和綿の良さがあります。

それは、一言で言えば、綿自体の持っている弾力性じゃないかと思います。
 
 
 
 
古丹波布の独特の柔らかさ(ふっくら感)は、
 
必ずしも使い込まれて出てくるというものでは無いように思います。
 
それと同時に、繊維の短さを、織りの際補うためにこそ、
 
丹波独特の機(ハタ)を使っていたのでは無いでしょうか?
 

私の知る限り、昔の機(ハタ)を復元されている人は、
 
師匠・福永世紀子先生以外にありません。

それは地機(ジバタ)の良さを取り入れるように工夫されたものです。
 
また古丹波布の独特のすり切れ方も、ずっと気になっていたのですが、
 
茶綿を紡いでいてその謎?が私の中で解決しました。
 
これらのことを避けて通る一番の原因は、
 
和綿で細い糸を紡ぐのがとても困難だからです。

しかし修練を重ねれば、和綿でも驚くほど細い糸を紡ぐことは可能です。
 
 
今も昔も糸紡ぎは一番大変で、しかし一番大切な仕事です。

昔の糸紡ぎ歌の歌詞などからも充分察することが出来ます。
 
だから私は、安易な道を選ばずに、昔の人がなさったであろうご苦労をなぞるように、
 
世間に胸の張れる、あるいは丹波布の美を発見して下さった柳先生に誇れるような、
 
そんな織りの仕事に邁進したいと、強く思う昨今です。

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