2017/11/09

丹波布講演(地元高校で)

 
緊張の1日


 

今朝私は、ようやく緊張から解放された朝を迎えました。

実は昨日、私は氷上高校の『地域未来』という企画で、

二年生(約100人)に丹波布に関する話を一時間ばかりしたのですが、

昨日までは、朝起きるたびにそのプレッシャーに悩まされていました。

だから今朝は爽やかな朝(笑)



講義は、プロジェクターを駆使して、

事前に送っておいた画像なども使いながらのものです。

話の組み立ては、

①「民藝」と言われるものがどういう定義づけで始まっているのか?

②その運動の主唱者「柳宗悦」という人がどのような人なのか?

③そしてその柳宗悦と丹波布がどのように関係するのか?

④更に柳宗悦が調査を依頼した上村六郎のこと。


以上の事柄を通じて丹波布の歴史を語り、

丹波布の未来についても話を進めました。

勿論、郷土をより深く知って貰う企画なので、




技術者としての私が、

今現在この丹波の地で採取されるどのような物を染色材料としているのか?

と云う話もしました。

話のまとめは『受け継がれるべき伝統』についてです。

特に手仕事に関する技術は、より高い技術を追い求めなければ、

時代の波に押し流されるのでは無いのか? などという、

私自身の手仕事とその継承に関する思いを伝えておきました。

話は一時間を過ぎてしまいましたが、

熱心にノートを取りながら聞いてくれる生徒さんがあったり、

話のあとで生徒以外の何人かの関係者から

『目から鱗』だったと感想を伝えられたりしました。

緊張して過ごした数日間の意味があったかも知れません。
 
 



今月18日から26日まで、

丹波の森公苑で丹波布復興六十周年の記念行事が開催されます。

そこにはこれまでほとんど幻のコレクションとされていた

藤本均(故人)さんの丹波布コレクションが60点展示されます。

そしてその藤本さんの指導を受けて、

木綿物に関しては押しも押されもせぬ地位を築かれた、

私のお師匠さん「福永世紀子」先生の丹波布も多数展示されます。

その紹介もしておいたので、

この機会に若い世代が更に多く丹波布に興味を持ってくれたなら、

私は緊張の数日を過ごした甲斐があったという事になるかも知れません。 

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